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妊娠・中絶

性関係の延長上にある妊娠、出産、そして育児。
性はこれからの人生にかかわる大事なコト。
自分らしいライフプランのために必要なことを考えてみよう!

  1. 妊娠するまでの流れ
  2. もし妊娠したかも…と思ったら?
  3. もし思いがけず妊娠した時は?
  4. 妊娠する?しない?
  5. 妊娠しやすい時期ってあるの?
  6. 中絶(人工妊娠中絶)とは?

1. 妊娠するまでの流れ
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2. もし妊娠したかも?と思ったら…

今妊娠しても産むことが難しいという状況で、「妊娠したのかも」という気持ちは何よりも不安なはずです。もしも今、少しでも思い当たることがあって悩んでいるのなら、一刻も早く妊娠検査や婦人科・産婦人科を受診しましょう。
もし中絶をするとしたら、遅くなるほど手術の負担が大きくなり、心身的にも経済的にもつらいものになります。産むか産まないのかをじっくり考える時間を作るためにも、早く確認しましょう。
また、悩んでいる友達や彼女がいたら、月経がくることをただ待たずに早く妊娠検査や産婦人科・婦人科の受診をするように勧めてください。

妊娠のサインって?

代表的な妊娠のサインとして、

  • 生理(月経)がいつもよりも1週間以上遅れている
  • 基礎体温を測っている場合、体温の高い「高温期」という時期が3週間以上続く

ということがあります。

また、吐き気、熱っぽくだるい風邪のような症状、眠気、胸が張る、乳首がチクチク痛む、おりものが増えるなどの症状が出ることもあります。
膣からの出血を「着床出血?」(※着床出血とは、受精卵が着床する時にまれに出血することを指します。)と心配になる人もいるようです。

ただ、これらの症状は妊娠していない人にも出ることがあり、個人差があるため、必ずしも症状があるからといって妊娠を断定できるわけではありません

妊娠検査ができる時期に、妊娠検査薬や婦人科・産婦人科を受診し、妊娠を確かめましょう

妊娠検査薬ってどこで買えるの?使い方は?

cy00-74-640x480妊娠検査薬は、薬局・ドラッグストア等で1000円前後で買うことができます。

検査できる時期は次の月経予定日から1週間後、月経不順のある場合や、前の月経を忘れてしまった場合は性行為から3週間後(検査薬によっては次回月経予定日頃・性行為から2週間後には検査可能なものも。検査薬によって検査可能な期間が異なります)が目安です。

指定の場所に尿をかけて数分で結果がでますが、使用時期と方法を間違えると正しい判定が出ないこともあります。妊娠検査薬の説明書をよく読んで使いましょう。

3. もし思いがけず妊娠をした時は?

妊娠検査薬で陽性(妊娠の可能性あり)と出た場合は、すぐに産婦人科・婦人科で正確な診断をしてもらいましょう。
子宮外妊娠といって、異常妊娠の場合でも陽性反応がでてしまうので、必ず受診して確認しましょう。
妊娠検査薬では陰性だったけれど、生理(月経)が1週間経ってもまだこない、妊娠の不安がある場合も産婦人科・婦人科を受診するのが確実です。

妊娠をしている場合、
  ①赤ちゃんを産んで育てる
  ②中絶をする
  ③産んで施設に預けたり養子縁組で他の人に育ててもらう
という選択肢があります。

赤ちゃんを育てていくためには、毎日のお世話、仕事、住む場所はどうするか、などについて、信頼できる大人も含めて現実的に考えて決めていくことが重要です。
妊娠しているようだけど、どうしたらいいかわからない…という時は、一人で抱え込まず、信頼できる大人や相談機関に相談してください。
⇒妊娠についての相談機関はこちら

出産する方向性で決めたら、住んでいる地域の保健センター、市区役所、町村役場に「妊娠届出書」を書いて提出し、「母子健康手帳」をもらいます。自治体によって妊婦検診の受診券や補助券がもらえたり、妊娠・出産に関する様々なサービスについての説明があります。わからないことはどんどん質問しましょう。

出産まで、定期的に妊婦健診をすることはお母さんと赤ちゃんにとって、とても大切なことです。健康に自信がある人も、必ず定期的な健診をうけましょう。

4. 妊娠する?しない?

妊娠は、男性の精液に含まれる精子が膣の中に入り、子宮内の卵子と出会うことで受精し、子宮内に着床することで成立します。以下のような行為で「妊娠したかも?」と思う人もいるようですが、妊娠の心配することはありません。

<妊娠しない行為>

  • 男女のキス
  • 男性の精液を女性が飲む
    (※ただし、のど等に性感染症が感染する可能性があるので、定期的な検査をおすすめします)
  • 男女が一緒にお風呂に入る
  • 一度精液やカウパー腺液(射精前に男性器から分泌される透明な液体、俗にがまん汁とも呼ばれます)がついた手を洗ったり、拭き取った後で、膣内をさわる

一方で、妊娠する可能性がわずかながらある行為についても説明します。妊娠の可能性はかなり低いと思われますが、ゼロではない、という行為です。心配な時や不安な気持ちがあれば、緊急避妊や妊娠検査をしましょう。

<妊娠する可能性がわずかながらある行為>
※低用量ピルやIUDなど他の避妊法を使用していない場合

  • 手にカウパー腺液や精液がついている状況でコンドームを装着し、コンドーム表面についた状態での性行為…手を洗ったり拭いてからコンドームは装着しましょう。コンドームの表裏をまちがえて男性器につけた場合は、新しいコンドームを使いましょう。⇒詳細はコンドームを参照
  • 精液がお尻につく…膣内に入らないように拭き取るかシャワーなどで流しましょう
  • 素股(男性器を女性の股に挟み、圧迫や摩擦で快感を得る行為)…低用量ピルやコンドームなど避妊の対策をしましょう。

最後に、妊娠の可能性がある行為についても解説します。

<妊娠の可能性がある行為>
※低用量ピルやIUDなど他の避妊法を使用していない場合

  • 膣外射精(外出し)、コンドームをつけない挿入行為
  • 手や指に精液やカウパー腺液がついたままで、膣内をさわる
  • コンドームが途中で外れたり、破れる
  • 「安全日」と言われる日や生理中における避妊のない性行為

妊娠が心配な性行為から72時間(3日)以内であれば、緊急避妊という選択肢があります。
⇒詳しくは、避妊を参照にしてください。

5. 妊娠しやすい時期ってあるの?

女性の月経サイクルの中で、排卵日前後の数日間が妊娠しやすい日です。排卵後、妊娠が成立しないとその約2週間後に月経がおきるので、目安として月に1回くらい月経がきている人は、月経が始まって約2週間後くらいが排卵日にあたる頃となります。(ただし、あくまで目安であり、実際は月経周期や排卵のタイミングはずれることもよくあります)。基礎体温を計測することである程度予測することができたり、最近は、排卵検査薬が薬局で買えるようになってきました。
逆に、「妊娠しやすい時期」以外は「妊娠しない時期」や「避妊が必要ない時期」ということではないので、まだ妊娠を希望していない方は気をつけてください。

ライフプランを考えてみよう!

今は子どもを希望しているのになかなか妊娠ができない「不妊」で悩む人も増えています。
妊娠のしやすさは年齢によっても変わり、女性は30歳をすぎたころから徐々に妊娠しづらくなり、40歳をすぎるとかなり難しくなります。また、男性も加齢によって妊娠しづらくなるとわかってきています。

不妊の原因は、女性側だけではなく、男性側にあることや、具体的な原因が分からないということもあります。子どもを産む・産まないは個人の選択ですが、「将来子どもがほしい」という人は、いつ頃、何人ほしいか、自分の仕事やはたらき方はどうするかも含めて、考えてみてください。

6. 中絶(人工妊娠中絶)とは?

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中絶とは、妊娠を人工的に中断する手術。胎児が子宮の外で生活できない妊娠22週未満にかぎり、母体の経済的・身体的理由により妊娠継続が難しい場合や性被害にあった場合には母体保護法指定医のもとで認められています。22週以降は、どんな理由があっても認められていません。

手術には、基本的に本人と相手の男性の同意書、未成年の場合は保護者の同意書が必要です。

<中絶手術の時期と方法>

  • 初期中絶:妊娠12週未満

前日に子宮頸管を広げ、全身麻酔で子宮内掻爬(かきだす)・吸引の処置をします。手術費用は7万円~15万円ほど。多くの場合日帰りで可能。

  • 中期中絶:妊娠12週~22週未満

前日に子宮頸管を広げ、人工的に陣痛を起こし、人工死産という処置をします。手術費用は20~30万円ほどですが、3~4日ほどの入院や、胎児の火葬などの手続きも必要で、病院によって金額が異なるので事前に確認しておきましょう。

※妊娠週数は、最後に月経があった初日を「0日0週」として数えます。

中絶手術は、時期が遅くなるほど女性への心と身体への負担も大きくなります。また、妊娠週数によっては法律上は認められる期間であっても、病院側から手術を断られるケースもあります。妊娠が分かったら、産む・産まないを決めるリミットがあり、その決断は早い方がよいことを知っておきましょう。

中絶はできれば避けたい事ではありますが、女性の健康を守るために条件付きではありますが認められていることです。そして、これまでの避妊やパートナーとの関係を見直し、同じ失敗を繰り返さないきっかけとしていくことが大切です。

日本では年間約17万件(※厚生労働省「平成28年度衛生行政報告例の概況」より)の中絶がおこなわれています。その内、20歳未満の割合は10%(約1.5万件)。1年間に産まれる赤ちゃんは約94万人と比べても、大きな数字です。

性行為をすればだれにでも妊娠の可能性、そして大人としての責任がともなうこと、女性に大きな負担をかけること、男性も正しく知る必要があることを忘れないでください。

リプロダクティブ(セクシュアル)・ヘルス/ライツについて

「リプロダクティブ・ヘルス」とは、「人々が安全で満ち足りた性生活を営むことができ、生殖能力を持ち、子どもをいつ持つか持たないか、何人持つかを決める自由をもつこと」を意味します。

「リプロダクティブ・ライツ」とは、性に関する健康を実現できる権利であり、具体的には、「すべてのカップルと個人が、自分たちの子どもの数・出産間隔、出産する時期を自由にかつ責任をもって決定でき、そのための情報と手段を得ることができるという権利。また、差別、強制、暴力を受けることなく生殖に関する決定を行う権利も含まれる。さらに、女性が安全に妊娠・出産を享受でき、また健康な子どもを持てる最善の機会を得られるような適切なヘルスケア・サービスを利用できる権利が含まれる」(「国際保険用語集」より)ことです。

また、最近では、「セクシュアル・ヘルス」の定義として、「性的存在に付随する身体的、 情緒的、 知的、 社会的側面を統合したもので、人格やコミュニケーションや愛情を豊かにし高めるもの。 (中略)このようにセクシュアル・ヘルスの概念は、 人間のセクシュアリティについて積極的に取り組むことを意味する。 またセクシュアル・ヘルスケアは、 単に妊娠・出産や性感染症に関する相談とケアにとどまらず、 人生と人間関係を豊かにするものであるべきである」(「IPPF セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス用語検索サイト」より)とされています。

世界性の健康学会(WAS)では、「性の健康宣言」を提唱しています。

生殖や中絶をめぐって、世界的に大きな議論が行われてきましたが、法制化を含めてどのようにリプロダクティブ・ヘルス/ライツ、更にはセクシュアル・ヘルス/ライツを実現していくかは、日本における重要な課題として挙げられます。

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