「妊娠したかも」「性感染症検査を受けたい」「親や学校の先生には言いづらい」・・・
思いがけない妊娠や性感染症、暴力や性的搾取など、常にあらゆるリスクに晒されやすい10代・20代の若者。しかし実際には、特に性に関する悩みでは「恥ずかしい」「責められるのでは?」と誰にも相談できなかったり、できたとしても大人の前で様々な緊張や不安を抱えたりしてしまうことも少なくありません。
そこで今回、若者が必要な時に安心して必要なケアにアクセスし続けられるよう、日本でも青少年にやさしい「ユースフレンドリー」なヘルスケアを広げたいと、動き始めました。
本イベントでは、日頃ユースの性に関わるケアに携わる専門家、本プロジェクトにも参画するユースメンバー、インフルエンサーをお招きし、皆さんと一緒に、日本の若者が「ユースフレンドリー」と感じられるSRHRケアのカタチについて考えます。

▼イベントのアーカイブ動画を公開しました!

 

【プログラム】

<Session1. 若者の視点で考えるユースフレンドリーなSRHRケア>
登壇者(敬称略・五十音順):辻愛沙子(株式会社arca / Creative Director)、中島梨乃(大学生/性教育プロデューサー)、山口賢聖(SRHRユースアライアンス、本プロジェクトユースチーム)、若林那於(大学院生、本プロジェクトユースチーム)

<Session2. 支援者の視点で考えるユースフレンドリーなSRHRケア>
登壇者(敬称略・五十音順):坂井雄貴(医師、一般社団法人にじいろドクターズ )、鈴木怜那(薬剤師、SRHR pharmacy PROject)、中島かおり(助産師、特定非営利活動法人ピッコラーレ)

<Session3. プロジェクトのこれから>
登壇者(敬称略・五十音順):染矢明日香(NPO法人ピルコン)、福田和子(NPO法人ピルコン、#なんでないのプロジェクト)、ヤン・パン(大学生、NPO法人ピルコン)

※後方にプロフィールを記載しています

<ユースフレンドリーとは?>

ユースフレンドリーとは、青少年にやさしいあり方のこと。ヘルス・サービスの文脈では、若者の健康とウェルビーイングを実現することを目的に、性と生殖に関することを含め、若者が必要なケアを受けやすくなるあり方のことを指します。WHOではユースフレンドリーなヘルス・サービスについて、Equitable(公平)、Accessible(アクセス可能)、Acceptable(受け入れられる)、Appropriate(適切)、Effective(効率的)の5つの要素を満たすものと定義しています。

【開催概要】

『 ユース&支援者で考える!日本のユースにやさしいヘルスケアの形 』
■ 日時:8月23日(火)18:00-20:00
■ 会場:zoomウェビナー (渋谷のイベント会場より配信)
※Peatixより申込いただいた方にZoomのURLをお送りいたします。
※後日YouTubeにて録画動画を適宜編集の上、配信予定です。
■ 対象:ユースフレンドリーなSRHRケアに関心のある方
■ 参加費:無料 ※寄付できる方は払いたいと思う金額を払える分だけお支払いください。
寄付は講師への謝礼・本プロジェクト運営費にあてられます。
■ お申し込み:https://youthfriendlyhealthcare.peatix.com
■ 定員 :500名(先着順のご案内となります。)
■ 主催 / お問い合わせ:NPO法人ピルコン https://pilcon.org/

※コロナの感染拡大等を鑑み、内容は予告なく変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。

【登壇者プロフィール】

<Session 1>(敬称略・五十音順)

辻愛沙子 (株式会社arca CEO / Creative Director)

社会派クリエイティブを掲げ、「思想と社会性のある事業作り」と「世界観に拘る作品作り」の二つを軸として広告から商品プロデュースまで領域を問わず手がける越境クリエイター。リアルイベント、商品企画、ブランドプロデュースまで、幅広いジャンルでクリエイティブディレクションを手がける。2019年春、女性のエンパワメントやヘルスケアをテーマとした「Ladyknows」プロジェクトを発足。2019年秋より報道番組 news zero にて水曜パートナーとしてレギュラー出演し、作り手と発信者の両軸で社会課題へのアプローチに挑戦している。

中島梨乃 (性教育プロデューサー/ 大学生)

慶應義塾大学総合政策学部4年。高校生の頃からSNSなどで性教育の発信活動を行う。SNSでの発信以外に、ABEMAオリジナルドラマ「17.3 about a sex」の台本監修、大学男女トイレへの生理用品の設置、性情報の検索結果変更を求めるSEOセックスなど、無関心層へ性教育を届ける取り組みを行う。

山口賢聖 (SRHRユースアライアンス、本プロジェクトユースチーム)

1998年生まれ、24歳。大学時代にサークル活動で性的同意の啓発や、学内の生理の貧困に関して調査を行う。現在は求職しながら、ジェンダー領域等の活動に参画。本プロジェクトには男性視点からの意見も届けたいと思い、参加した。男性のアクティビストを増やすことに関心あり。

若林那於 (本プロジェクトユースチーム、大学院生)

2013年慶應義塾大学看護医療学部に入学。在学時にインドネシアでセックスワーカーへの性感染症教育をきっかけにSRHRに興味を抱く。NPO法人ピルコンのメンバーとして包括的性教育の講演、看護師経験を経て、現在は同大学院健康マネジメント研究科国際保健看護学修士課程へ進学、本プロジェクトユースチームとなる。

<Session 2>(敬称略・五十音順)

坂井雄貴 (一般社団法人にじいろドクターズ 代表理事 ほっちのロッヂの診療所 院長)

家庭医・総合診療医。千葉県出身。長野県軽井沢町 「ほっちのロッヂ」にて医師として働く傍ら、2021年に一般社団法人にじいろドクターズを設立。地域のかかりつけ医として小児・思春期のケアにも関わりながら、医療者を対象とした講演や小中学生への包括的性教育といった活動を通して、LGBTQと健康について伝えている。

鈴木怜那 (薬剤師 / 思春期保険相談士 / SRHR pharmacy PROject 代表)

OGP薬局荒川店に勤務。女性と子どもの健康をサポートする薬剤師として,薬局での女性ヘルスケア講座や性教育講座を開催。薬剤師をもっと身近に知ってもらうため,薬局外の活動(ワークショップの開催)も行っている。第5回薬局アワード最優秀賞受賞。

中島かおり (助産師、特定非営利活動法人ピッコラーレ代表)

第2子の出産をきっかけに助産師を目指し、その後病院や助産院で助産師として働く。妊娠から出産、子育てを継続的に伴走する助産師でありたいと地域で活動する傍ら、特定非営利活動法人ピッコラーレ(旧:一般社団法人にんしん SOS 東京)の運営に代表として携わる。著書に『漂流女子』朝日新聞出版(2017年)。

<Session 3> (敬称略・五十音順)

染矢明日香 (NPO法人ピルコン代表)

性の健康啓発を行うNPO法人ピルコン理事長。自身の経験から日本の思いがけない妊娠・中絶の多さに問題意識を持ち、性の健康啓発を行うNPO法人ピルコンを設立。中高生などの若者を対象とする性教育講演やコンテンツ制作、保護者や教育関係者向けの性教育講座、政策提言や、海外の性教育動画Amazeの日本語翻訳プロジェクトの統括も行う。

福田和子 (ピルコン、#なんでないのプロジェクト)

大学時代、スウェーデンへの1年間の留学中に日本での避妊法の選択肢や性教育の不足を痛感し、帰国後SRHR実現を目指す「#なんでないのプロジェクト」を開始。2021年スウェーデンヨーテボリ大学大学院公衆衛生修士号取得の後、国連人口基金ルワンダ事務所に勤務、現在は東京を拠点に活動中。共訳に『国際セクシュアリティ教育ガイダンス【改訂版】』 (明石書店、2020年)

ヤン・パン (大学生、ピルコン インターン)

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL) バイオメディスンコース学部2年。中学生の時に学校の性教育の不足を感じ、イギリス留学中に更にSRHRに興味を持つ。Laidlaw Foundationから学部生を対象とした奨学金を獲得、ピルコンでインターンを始める。性についてオープンに、自由に話しできる社会を作りたい。