コンドームとは、性感染症の予防と避妊に有効な、性交時に男性が使用する薄いゴム製の袋のこと。
いろいろなサイズや形があるから、自分にあった形のものを選ぼう!
このページでは、コンドームの使い方と注意点をご紹介します。性別にかかわらず、一緒に安心して使えるために知っておこう!
コンドームの使い方
0. パートナーに性行為の同意を得る
コンドームを使う前に、必ず性行為の同意を確認しましょう
1. コンドームをキズつけないように端にずらし、封をあける
※初めて挿入する直前の勃起した男性器に装着しましょう
2. つめをたてずにコンドームを取り出す。表裏を確認し、先端をつまみ空気を抜く
※もし裏表をまちがえてしまった場合は、そのコンドームは使わず、新しいものを使いましょう。
3. 勃起した男性器にのせて、コンドームをかぶせて根元までおろす
※毛を巻き込まないように注意
※男性器の包皮をむいてから(根元側に手でひっぱってずらす)つけましょう
4. 根元までおろしたコンドームを皮と一緒に引き上げて、もう一度おろす
※コンドームと皮が一体化し、脱落しにくくなります。
※コンドームは2枚以上重ねて使うと逆に破れやすくなるので、1回につき1枚を使いましょう。
5. 射精後はすぐにコンドームをおさえながらペニスを抜き出し、コンドームをはずす
6. 精液がもれないようにコンドームの口をしばり、ティッシュなどに包んで捨てる
>>コンドームの正しいつけ方はピルコンの動画でも解説していますので、こちらも参考にしてください。
使用上の注意点
- 使用前に使用期限を確認しましょう
- 持ち歩く時は、財布や化粧ポーチなどには入れず、アルミ製の名刺ケースなどハードケースに入れましょう※財布に入れるとお金がたまるというのは迷信です!財布や化粧ポーチに入れるとコンドームが摩擦で傷んで破れる可能性があります。
- 直射日光があたる場所や、高温多湿の場所、防虫剤と一緒の場所で保管するのは避けましょう
- 各メーカーの説明書にある使用方法をよく読んで使いましょう
- 女性同士の性行為の場合は、デンタルダムが性感染症予防に有効です
相手の準備はできている?
あなたがコンドームをつけても、パートナーの気持ちの準備ができていなければ、性行為にはまだ早いです。
あなたがしたいと思っても、パートナーがリラックスしてあなたを受け入れる準備ができていなければ、うまく性行為ができなかったり、痛みにつながったりすることもあります。
あせらず、パートナーの気持ちを確認しながら関係を深めていきましょう。
また、挿入に痛みがある場合は、潤滑剤(潤滑ゼリー)などの活用もおすすめです。
コンドームをつける一言を考えてみよう!
もし相手がコンドームを嫌がったり、何も言わずにコンドームなしの性行為に及ぼうとしたら…「ちょっと待って!」と流されない勇気はありますか?その時になる前に、どのように相手と話し合うか、考えてみましょう。
たとえば…
- 自分でつける
- つけないならセックスしない
- つけた方がお互い安心できる
- 妊娠や病気が心配とはっきり伝える
- そもそも、そんな相手はイヤ
- 妊娠したら、責任とれるの?
- なぜつけないのか、理由を聞く
- 性行為の前に一緒にコンドームを買いに行く
コンドームをつけない理由って?
避妊については、低用量ピルなどその他の避妊法を使うことができますが、性感染症の予防はピルだけではできず、コンドームによる予防が有効です。コンドームをつけない理由別に、対応方法について考えてみましょう。
○男性の場合…
・つけると気持ちよくない、射精できない
→間違ったセルフプレジャー(マスターベーション、ひとりHとも)が原因かも
詳しくは⇒セルフプレジャー
→そもそも、性行為には挿入・射精が伴わないといけないものではありません。お互いが安心して心地よい、一緒にしたい、楽しみたいと思えることを話し合ってみてはどうでしょうか。
・すぐ外れてしまう、締めつけが痛い
→コンドームのつけ方が間違っている、もしくはコンドームのサイズがあっていない(Lサイズを試してみて!)
・つけるのが手間取ってダサい、気持ちが萎えないか心配
→予め、つける練習をしておいたり、2人で一緒につけることも、楽しみながらしてはどうでしょうか?
○女性の場合…
・つけると気持ちよくない
→気持ちの準備ができていないことか原因かもしれません。あせらずゆっくりと関係を深めてみてはどうでしょうか。潤滑剤を使うこともおすすめです。
・なんとなく相手に流されてしまう
→あなたのからだとあなたの人生はあなたのものです。あなたには「イヤだ」という権利があります。あなたのパートナーは、あなたを大切にしてくれる人ですか?もし相手に自分の気持ちを伝えることに難しさを感じるのであれば、一度友達や信頼できる大人に相談してみてください。
○男女共通で
・つけるとヒリヒリする
→ゴムアレルギーが原因かも。ポリウレタン製の製品を試してみてください。それでも改善されない場合は、皮膚科や泌尿器科に相談してみてください。
・つけない方が愛を感じる
→どちらかが妊娠を望んでいなければ、コンドームのない性行為はとてもリスクの高い行為です。それは愛ではなくて、相手を「自分のモノにしたい」「自分の思い通りにしたい」「自分から離れていってほしくない」という気持ちのあらわれではないでしょうか? 本当にそれが愛を深める行為なのか、その結果、妊娠や性感染症になった場合どうするのか、パートナーとよく考えてみてほしいと思います。妊娠後の「責任」は、結婚するかどうかだけではなく、特に妊娠・出産をする女性側の学業やキャリア、健康等、その後のライフプランに大きく関わることです。
避妊をしない性行為をした場合は、どうすればいいのか、動画をチェック。
コンドームをつけない性行為ってどう思う?
若者のみなさんに聞いてみました!
私は相手に流されてコンドームをつけない性行為をしたことがあり、とても妊娠が心配になりました。相手は「大丈夫だよ」と言っていたけれど、その根拠はなく、結局そういうことを言う相手は信用ができず別れました。(20代前半女性)
コンドームをつけないと妊娠や病気になるかもしれないとわかっていても、相手に言いだしにくくて「コンドームをつけて」という一言が言えませんでした。相手に嫌われたくない、ムードを壊したくない、そもそも二人で性について話したことがないので、どう切り出していいのかわからないという思いがあったのだと思います。けれど、学生だし妊娠や病気になったら困ると思って、「コンドームをつけないと(性行為を)しない」と言うと、相手は意外とすんなり受け止めてくれました。お付き合いするときは、最初に性行為をする前から「コンドームをしない人はありえない」と話しておくことで、相手もきちんと用意をしてくれるようになったし、相手とコンドームを一緒に選んだり買ったりするのも楽しいと今は思います。(20代後半女性)
「コンドームを使わない人は挨拶できない人と一緒」という名言を聞いたことがあります。妊娠は女性の体に起こるので、と無頓着な男も多いのかなと思います。相手に負担をかけたくないし、自分が病気になるのも困るので、コンドームはマナーとして使っています。(20代前半男性)
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