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性感染症

10代・20代の若い世代にも広がっている性感染症(性病)。
性関係をもてばだれでもかかるリスクがある病気
しっかり予防して、気になるときは早めの検査・治療を

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性感染症ってどううつるの?

性感染症は病気の原因となるウイルスや菌が性器やその周辺、精液、腟分泌液、血液などにいて、性行為によって粘膜からうつります。性器同士の接触だけではなく、性器と口や肛門からも感染することもあります。感染しても症状が出ないこともあるので、気がつかない内に相手にうつしたり、不妊(赤ちゃんができにくい体になる)の原因や流産・早産の原因、母子感染(妊娠中や出産時に赤ちゃんに感染する)になることもあります。

クラミジア、淋病、ヘルペスなど、性感染症にはたくさんの種類があり、若者にも多い病気です。「遊んでいる人が感染する」というのは偏見で、特別な人がかかる病気ではありません。性生活をしていればだれでも感染の可能性があります。

「性病」と呼ばれることもありますが、正しくは「性感染症」という名称や「STD(「Sexually Transmitted Diseases」の頭文字)」または「STI(「Sexually Transmitted Infections」の頭文字)」という名称で呼ばれています。

性感染症の症状って?

たとえば、以下のような症状が性感染症の代表的な症状です。

<ペニスがある人>
・尿道からうみがでる
・精巣のあたりがはれて熱が出る

<腟がある人>
・おりものがいつもと違う
(白くてモロモロしたカッテージチーズ状、濃い黄色や黄緑がかっている、血液が混じったピンク~茶褐色、かゆみやニオイがいつもよりもきつい、量が多い、泡状など)

<共通>
・性器(周辺)にかゆみや炎症がある
・性行為の時に痛みがある
・性器(周辺)に発疹や、イボ、水ぶくれがある
・おしっこをする時に痛みがある

ただし、これらの自覚症状が出ない性病もあります。たとえば、若者に最も多い性病のクラミジアでは、女性の体を持つ人の約80%、男性の体を持つ人の約50%が感染しても無症状と言われています。症状がある時は、医療機関での検査の「しどき」ですが、症状がおさまっても心配であれば検査・受診をしましょう。

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また、性感染症の多くは悪化してからではないと症状がわかりにくいことが多いです。より早くからだの変化に気づくためには、普段の元気で正常なときの自分のからだを知っておくことが大切です!ぜひ、自分の性器やおりもの/精液の色や状態を普段からチェックしてみてください。

性感染症にかからないためには?

性的な接触をしないのが一番確実ですが、コンドームが性感染症予防に有効です。コンドームを正しく使用することで、性感染症の感染可能性を大幅に減らすことができます。ただし、病気によってはコンドームで覆いきれなかった患部から感染することもあり、コンドームで完全に性感染症すべてを予防できるとは言い切れません。

⇒コンドームの使い方についての解説はコンドーム

性器・肛門と口が触れ合う性行為の場合は、予防にデンタルダムを使うこともできます。デンタルダムはネット通販などで入手できます。もしくは、コンドームをハサミなどで切り開き、シート状にして使うこともできます。

また、感染しても無症状の病気もあるので、気になることがあれば検査をすることも早期発見と治療に役立ちます。また、B型肝炎やHPV(子宮頸がん、陰茎がん、中咽頭がんや性器にできるイボの原因といわれているウイルス)など特定のウイルスや病気に対してかかりにくくするワクチン(予防接種)も開発されています。

性関係を持つパートナーの数を減らすこと、パートナーを固定化することも感染リスクを減らすことに有効です。

 

もし「性感染症かも?」と思ったら?

保健所や病院(泌尿器科・皮ふ科、婦人科・産婦人科、内科、性病科など)で、検査をして感染の確認ができます。どの診療科で相談可能か分からない時は、事前に医療機関に電話をして確かめてみましょう。

あなたに性感染症の感染がわかったら、あなたのパートナーも感染している可能性が高いです。カップルのどちらかが治療しても、どちらかが感染したままだと、治療した方がまた感染することになる可能性があります(このようにパートナー間でうつし合ってしまうこと「ピンポン感染」とも呼びます)。そのため、特に症状がなくてもパートナーに検査を受けてもらい、もし感染していた場合はパートナーも一緒に治療をしましょう。


全国の保健所では無料・匿名でHIVなどの性感染症の検査ができます。

⇒検査機関の情報は「HIV検査・相談マップ」(外部リンク)へ

最近ではネット通販で検査キットも販売しています。忙しい人や対面が苦手な人には便利ですが、医療従事者による説明・カウンセリングを受けたいという人には、保健所・病院がおすすめです。

保健所と病院、どちらがいいの?

検査は保健所であれば無料・匿名でしていますが、病気の種類や検査の時間が限られているので、予め調べていきましょう。病院は、検査費用がかかりますが、病気が分かればすぐに治療が始められます。具体的な症状がある時には病院がおすすめです。

病院はどのくらい費用がかかる? 親にバレない?

病院での検査・治療は、症状があれば保険適用となり、保険証をもっていけば料金は7割引き(3割負担)になります。初めての受診でかかるお金は、初診料と検査で5000円ほどのことが多いようです。予め「●●円の範囲で検査をしてください」と伝えることもできます。
一方で、保険証を使うと加入している組合から医療費通知が送られてくることがあり、保護者の方に診療した日付、金額、病院名が知られる可能性はあります。

ただ、たとえば性器や精巣が炎症を起こしたり、月経痛や腟炎、膀胱炎になったりということは性経験がなくてもなりうることです。泌尿器科や産婦人科に行く=性行為によるトラブルとは限らないので、保護者の方に聞かれた時に、うまく答える準備ができているとより安心でしょう。

なお、保険証を使わない自費診療であれば、全額負担にはなりますが、保護者に通知が行くことはありません。

検査ってどんなことするの?

尿や分泌物、おりものを調べたり、血液検査をします。検査や診察について、不安なことがあれば、質問しましょう。

治療ってどんなことするの?

性感染症の治療は、飲み薬、塗り薬、注射薬などを使い、病原体を死滅させます。治療中に症状がおさまったとしても、自己判断で治療をやめると、病原菌・ウイルスが完全に排出されず、また症状がぶり返してしまったり、薬の耐性のある病原菌・ウイルスが出てきてしまうという問題もあります。薬は医療者からの用法・用量を守り服薬することが大切です。
また、感染がわかったら、症状がなくてもパートナーに検査を受けてもらい、感染していた場合はパートナーも一緒に治療をしましょう。自分が性感染症に感染している場合、パートナーにも感染している可能性が高く、自分が治療したとしても、パートナーが感染したままだと、再度感染することもあるからです。

HIV・エイズについて

HIV・エイズの現状は?

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスに感染すると、数年~十数年の潜伏期間のうちに身体の抵抗力が落ち、さまざまな病気にかかりやすくなってしまうのがエイズ(後天性免疫不全症候群)です。日本におけるHIV感染者・エイズ患者新規報告数は年間1,400件程度で推移しており、その累計数は30,000件を超えています。

HIVに感染したら、どうなるの?

現在はHIV感染の早期発見と治療で、必ずしも死に至る病気ではなくなりました。一度感染をすると、完全に体外にウイルスを除去することは難しいですが、現代の日本の医学では、HIVに感染した早い段階で治療を始めれば、検出限界以下にウイルス量を減らすことができます。検出外界以下の期間が6か月以上続くと他の人に感染することがないということも分かってきました。適切な治療により、HIV陽性者が普通に働いたり、感染前とほぼ変わらない日常生活を送れるようになっています。

HIVはどうやって感染するの?

HIVに感染すると、血液、精液、腟分泌液、母乳などに多く含まれます。感染は、粘膜や血管に達するような皮膚の傷(針刺し事故等)からであり、傷のない皮膚からは感染しません。そのため、主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」となっています。感染者との握手や軽いキス、お風呂、プール、一緒の食事、くしゃみやせき、感染者を刺した蚊に刺されるなど、日常的な接触で感染することはありません。コンドームが性行為による感染を防ぐ有効な予防法です。また、適切な母子感染予防対策を実施することにより、HIVの母子感染の可能性も極めて低くすることができます。

U=Uって?

U=U(Undetectable=Untransmittable)とは、HIVは「薬でウイルスの増殖が検出できないくらい抑えていればうつらない」という意味です。

抗HIV療法を継続することで、血中のウイルス量が「Undetectable:検出限界値未満」となった場合は、他の人に性行為を通じてHIV感染させることがない(「Untransmittable:HIV感染しない」)という、科学的に根拠づけられた事実を、わかりやすく、そして世界的に伝えるメッセージとして使われています。

理解と支援の象徴:レッドリボン

HIV・エイズに対する理解と支援の象徴として、レッドリボンが使われています。HIV・エイズ、そしてそれと共に生きる人についての正しい理解を広めていくことも大切なことです。

ピルコンは杉並区協働提案事業として「すぎなみレッドリボンプロジェクト」を推進していました。

参考:HIV検査・相談マップ https://www.hivkensa.com/

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