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女性のからだ

自分のからだ、大丈夫なのかな?と相談できず心配な人も、女性のからだについて知りたい!という人も、性の科学的な知識を知れば、スッキリ解決!

女子のカラダへのコンプレックス

思春期になると、二次性徴といって大人のココロ・カラダへ近づく変化が始まります。
そして、成長のあらわれ方は人それぞれですが、自分自身に関心が向き、他の人からどう見られているか、他の人と比べて「遅れているのでは」と悩むこともよくあります。
たとえば女子では、
● 胸が小さい、大きい
● 体毛が濃い
● ニキビが多い
● 性器の色や形、臭い
● 身長が高い・低い
などといった悩みがあります。
変化を起こり始める部位や年齢は一人ひとり違うもので、大人になっても背が高い人、低い人がいるように、カラダとココロの完成形も人それぞれです。変えることが難しい体質や、悩んでもどうにもならない人との違いは「欠点」ではなく、「個性」や「自分らしさ」として受け止められるといいですね。

▼もっと女性のからだの仕組みを知りたい人はこちら

月経のしくみ

月経は女性の健康のバロメーター!
上手におつきあいして、心配時にはパートナードクターにヘルプを!

月経のメカニズム

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月経痛がひどい時は?

月経の時におこる痛みは人それぞれです。つらい時は、
● リラックスや軽い運動で血行をよくする
● 市販の痛み止めの薬を飲む
● 産婦人科・婦人科を受診し、低用量ピルや漢方で治療する
ということで、症状がやわらぐことがあります。痛み止めは痛みがひどくなる前に服用した方が効果的です。
市販の痛み止めを飲んでも痛みがおさまらない、毎月寝こむほど痛い、という時は、子宮の病気が原因の可能性があります。痛みはからだのSOSのサイン。ガマンせず、早めに婦人科・産婦人科に相談しましょう。

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月経がきたり、こなかったりっておかしい?

正常な月経は25~38日の周期で、出血は3~7日間といわれています。思春期は特に月経周期が安定しないことが多いですが、月経トラブルの受診目安として下記のような場合は婦人科・産婦人科にみてもらいましょう。
● 妊娠の可能性がある
● 15歳をすぎても初経(初めての月経がない)
● 月経が3ヶ月以上こない
● 貧血になるほど月経が続く、ひんぱんにくる
※もちろんこの期間を待たず、心配なときはためらわずに医療機関に相談しましょう。

そのイライラや落ち込み、もしかして「PMS」かも!?

女性は月経の1週間ほど前から、ホルモンの影響でココロやカラダに不調がでることもあり、これをPMS(月経前症候群)と言います。症状は人それぞれで個人差がありますが、イライラや眠気、不安、集中力低下や、腹痛・頭痛、胸のハリなど。トラブルで日常生活に支障が出るようであれば、婦人科・産婦人科に相談しましょう。

おりものが多い、臭う

おりものとは、子宮や腟から分泌される酸性で粘性のある分泌液。腟のうるおいを保ち、病原菌などの雑菌が子宮内に侵入するのを防ぐ働きがあり、体を守るために大切な役割を持っています。個人差はありますが、月経周期によって、おりものの量は変わり、特に排卵日前には増えることもあります。
また、おりものが下着についたままにしておくと、不快感やにおいの原因にもなります。気になる時期には、下着はしめつけの少ないコットン製のものにしたり、おりものシートを使うのもよいでしょう。

また、おりものが多い、臭うというのは、性感染症や、性器の病気のサインかもしれません。
心配な時は、婦人科・産婦人科を受診しましょう。

⇒詳しくは、性感染症

こんなおりものの時は注意!

● 白くてモロモロしたカッテージチーズ状のおりもの
● 膿のようなやや黄緑がかったおりもの
● 血液が混じったベージュ、ピンク、茶褐色などのおりもの
● かゆみやニオイがきつい(魚の腐ったような臭い)など、いつもと違ったおりもの
このようなおりものが出る時は、性感染症をはじめ、病気が潜んでいる可能性もあります。少しでも「いつもと違う」と感じたら、産婦人科・婦人科を受診しましょう。

女性器の洗い方に注意!

性器とその周辺はデリケートゾーンとも呼ばれますが、適切なケアが必要です。性器の中には、常在菌といって、腟内の環境を正常に保つために必要な菌もいます。腟内をせっけんを使ったり、洗いすぎることで、腟内のバランスが崩れ、おりもののトラブルが起きやすくなります。お風呂で、女性器を洗う時は、腟の中までは洗わなくて大丈夫です。性器のにおいが気になるという人は、垢のたまりやすい外性器のひだの部分をしっかり洗うようにしましょう。

性器が黒ずんできた気がするのは病気?

大人になるにつれて、メラニン色素という肌の色の成分が分泌され、性器が黒っぽくなる人もいます。病気ではないので、安心してください。マスターベーションや、性経験の有無にかかわらず、黒くなる人もいれば、大人になっても変わらない人もいます。

月経(生理)ではない腟からの出血が起きたら?

月経中ではない腟や子宮からの出血を「不正出血(不正性器出血)」と言います。不正出血の原因は様々で、たとえば下記のような時に起こります。

  • 排卵期出血:月経と月経の中間となる時期に1〜数日少量の出血が起こる
  • 子宮頸管ポリープ、子宮頸ガンの初期、子宮腟部びらんや腟炎:おりものに茶色っぽい血が混ざっている
  • 性行為やセルフプレジャー(マスターベーション)の後、腟が傷ついたため起こる出血
  • ホルモンバランスの乱れによる出血
  • 低用量ピルや緊急避妊薬による副作用
  • 病原菌の感染等による炎症
  • 流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)による出血

また、多量の出血がある場合は、子宮筋腫や子宮筋腺症(子宮内膜症)、子宮の悪性腫瘍が考えられます。

不正出血自体はそれほど珍しい症状ではなく、一時的な出血がほとんどですが、不正出血を起こす病気は数多くあり、疑われる病気によって検査の選択肢も様々となります。少量であっても、不正出血と思われる症状が繰り返されたり、継続したりする、いつもと違う感じがするようであれば、早めに産婦人科・婦人科への受診・相談をおすすめします。

妊娠による着床出血を疑う場合は、妊娠検査薬で妊娠の可否を確かめることができます。→詳しくは、妊娠・中絶

性交痛が辛い

性交痛とは性行為の時に膣などに感じる痛みの事で、悩んでいる女性も多いと言われています。その原因は子宮内膜症などの婦人科疾患から、性感染症、心理的なものまで様々なものがあります。性交痛の悩みはパートナーとの関係性にも影響してしまう事もあります。性交痛に悩んでいるという方は婦人科などで相談できます。

もっと性交痛について知りたい人は、情報サイト「ふあんふりー」も参考になります。

産婦人科ってどんなところ?

産婦人科医は、妊娠・出産のほか、月経や避妊、女性の健康について相談ができるスペシャリスト。慣れない内は恥ずかしいと思う人もいるかもしれませんが、自分の健康管理をするのも大人の女性のたしなみです。信頼できるパートナードクターをぜひ見つけてください。

女性の性器を医師がみたりさわって診察する「内診」に抵抗があるという場合は、超音波の機械で診たり、痛くないように配慮してくれることもあるので、先生に伝えましょう。(性経験のない人には一般的には内診をしません)

初めての受診でかかるお金は、初診料と検査で5000円くらいのことが多いようです。検査する項目が多いともっとかかる場合もありますが、「●●円の範囲で検査をしてください」と伝えることもできます。

それぞれ違うからこそ特別な存在

思春期において、カラダはたくさんの変化を経験しますが、時にはそういった変化がうっとおしく、自分の見た目全てが嫌いに思えたりすることもあります。自分のカラダに対してどのように思い、どう感じるのかを「ボディイメージ(body image)」 とも言います。家族、友人、さらにはテレビ・映画・雑誌なども、自分のカラダに対する感情や考え方に影響します。どんな性別の人も、自分のカラダの様々な部分に対して、ポジティブあるいはネガティブな感情を持っています。

私たちがメディアで目にするカラダは、加工されており本物ではありませんが、女の子の多くは、「自分の体がある一定の見た目にならなくてはいけない」と大きなプレッシャーを感じることがあります。また、「胸が大きい方がいい」「色が白い方がいい」等、「ある一定の見た目の体が魅力的だ」というメッセージが社会であふれています。

私たちがインターネット・テレビ・雑誌で目にするカラダが、本物ではないと理解し、私たちはみんな違い、違うからこそ個性があり特別であると知ることが大切です。

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